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変形性股関節症の保存療法でオステオパシーが貢献できる3つの理由


 
 

 

変形性股関節症には「手術」という選択肢と「保存療法」という選択肢があります。

 

手術を選択せずに変形性股関節症を改善させるには現代医学とは異なる視点が必要です。

 

変形性股関節症の保存療法について、オステオパシーが貢献できる理由を紹介してみます。

 

変形性股関節症の特徴

 

変形性股関節症に悩む人が国内に100万人以上いると言われています。

 

「男性と比較して 2,3倍女性が多い」と統計上は言われていますが臨床ではその数値以上に女性の比率 が高いという実感があります。

 

 

変形性股関節症の主な症状としては歩行や立ち座りなどの動作時に痛みを生じることが多いです。

 

最初は休めば回復していた症状が次第に慢性化してしまい歩行距離の低下、安静時痛など生活の質が 徐々に低下していくことが少なくありません。

 

現代医学から見た変形性股関節症

 

股関節痛を感じた人の多くが整形外科を受診します。整形外科ではレントゲン診断を行い投影されたレントゲン画像から骨の形や軟骨の有無を確認します。

 

変形性股関節症は骨変形、軟骨の状態から「前股関節症」「初期」「進行期」「末期」に病期分類され ます。「前股関節症」「初期」の人には湿布や痛み止めで様子見、そして「進行期」「 末期」の人には外科的 な手術を勧める医師が一般的に多いようです。

 

手術は年齢を基準にされることが多く、中高年には「人工関節手術」、それより若い世代には自分の骨 を使い形状を整える「自骨手術」の選択が医師の判断のもと決められます。

 

手術を望まない人に対しては湿布や痛み止めなど薬で痛みをコントロールすることが中心となります。 また、リハビリの一環として筋力トレーニングなど運動療法を指導されることも少なくありません。

 

旧態依然とした保存療法

 

「手術を望まないので保存的に(保存療法で)症状を改善したい。」多くの人がそう考えます。しかしながら、現実的には、そう簡単にはいかないことが多いようです。

 

薬や運動療法では効果が感じられず現状維持どころか、むしろ状態が悪化していくことも珍しくなく結 果的に手術に踏み切る。そのようなケースが後を絶ちません。

 

これにはいくつもの要因が挙げられます。

 

その中でも注目すべきは「人ではなく症状を見て保存療法を行っている」ということです。

 

「変形性股関節症」というのは現代医学の視点から見た関節の構造異常です。 しかしながら、関節の構造異常に至った原因を探っていくと、その原因は十人十色であることに気づきます。

 

投薬で痛みのコントロール、そして筋力トレーニングをはじめとした運動療法。 残念なことですが多くが「人」よりも「症状」を見ているため変形性股関節症で悩む人が減るどころか年々増えています。

 

 

変形性股関節症の保存療法でオステオパシーが貢献できる3つの理由

 

 

オステオパシーは変形性股関節症の保存療法で悩む人にとって大きな力になるでしょう。 これには大きく 3つの理由が挙げられます。

 

 

1 からだの構造と機能の相互関係を熟知している

 

 

整形外科では骨の形や軟骨の有無を中心に診断します。 レントゲンに投影された関節の状態から分かるのは構造的な正常/異常です。

 

なぜ骨が変形したのか、なぜ関節に炎症が起きているのかを考えると血液をはじめとした体液循環、交 感・副交感神経系のバランス、内分泌系など、からだの機能的な側面を考慮する必要があります。

 

オステオパシーでは解剖学(構造面)と生理学(機能面)を重視する学問であるため、骨変形に至った原因を探し、そこに対してアプローチすることができる徒手療法です。

 

2 内臓や自律神経など変形性股関節症に関連する側面にもアプローチができる

 

 

変形性股関節症を性差でみると圧倒的に女性に多い疾患です。

 

なぜ女性に多い疾患なのか?

 

臨床経験から考察できることは『女性特有のからだのシステムに大きく関係している』ことです。

 

閉経前後のホルモンバランスの乱れ、出産時のストレス、婦人科系疾患など、女性特有のからだのトラ ブルが変形性股関節症と繋がりを持っていることが少なくありません。

 

オステオパシーでは頭から足の先まで全体の繋がりを見ていきます。 筋肉や骨格を見てくれるところは多いですが筋膜の繋がりから内臓も含め、からだ全体を評価し施術を 行うことができるのはオステオパシーの特徴 1つでもあります。

 

 

3 自然治癒力を活かす施術

 

 

からだにはトラブルが起こった時に元の状態に戻そうとするシステムが内在しています。

 

本来、からだに内在している素晴らしいシステムが何らかの理由でブロックされていることが痛みをは じめとした症状、そして病気を作る原因になっています。

 

オステオパシーでは、このからだのシステムを再稼動させ自然治癒力が働くよう「症状」よりも「人」 に合わせた施術をしています。

 

表出されている症状に目を向けると薬以外に対処する方法がないように思われるような疾患に対しても オステオパシーが貢献できる大きな理由の1つがここにあります。

 

まとめ

 

 

 

変形性股関節症の保存療法でオステオパシーが貢献できることは多岐に渡ります。 湿布や痛み止め、ストレッチや筋力トレーニングをやっても改善する兆しが見られない。 そのような時は一度オステオパシーを実践する施術院に相談してみることをお勧めします。 施術は老若男女どんな人でも安心して受けられるのも特長です。

AUTHOR この記事を書いた治療師

  • 大原 敬之

    大原 敬之

    オステオパシーを学び始める以前に股関節専門の整体院と関わりがあったことから変形性股関節症に悩む人たちと向き合うようになりました。
    西洋医学とは異なるオステオパシーの視点は変形性股関節症に悩む人たちにとって大きな力になると感じています。