身体の循環について


 

オステオパシーでは、健康を維持する上で正常な循環が必要と考えています。循環というと血液の循環と思い浮かべる人が多いと思いますが、血液だけでなく体液(リンパ液、脳脊髄液、尿など)や酸素、エネルギーなども入ります。

 

循環が途絶えると、細胞に栄養やエネルギーが届かなくなり、老廃物などが排泄されなくなり、細胞に栄養などが上手く運ばれません。そして、その状態が続くと身体が正常に働かなくなり、身体の不調が現れ、病気になると考えています。

 

循環は、入る・出るの繰り返しです。そして、特に大切なのは出る方です。出る方が上手くいっていれば、スペースが自然と出来るので新しい栄養やエネルギーが入るスペースが出来るからです。

 

エネルギーの循環の1つに思考もあります。そして、思考も循環が滞ることもあります。それは、同じことを悩み続けたり、答えのないことを考え続けたりすることです。それを改善するには、行動することだと私は考えています。身体の不調がある時は、ストレスを感じることが多くなります。そうすると身体がだるく動けなくなったり、考えてばかりで行動出来なくなります。そうなると更にエネルギーの循環が滞っていきます。

 

こういった思考の渋滞は、ただ単に考えすぎというだけでなく、過去の怪我などの身体の問題があるために、身体全体にエネルギーがスムーズに流れなくなり、その結果、思考などが上手く働かなくなることがあります。ですから、オステオパシーでは、身体の問題を取り除き、エネルギーの循環を改善していきます。そして、エネルギーが上手く循環すると、ストレスが減ったり、行動できる方が多くいます。それは、行動に出来るだけのエネルギーが身体に回り始めたからだと思います。

 

季節や人間関係、環境の問題などの様々なことに対応するために、循環は常に一定でなく波のように浮き、沈みをしながら循環しています。心臓の拍動や呼吸を考えて頂けるとイメージしやすいかもしれません。なので、体調に波があることは普通のことです。

 

生活環境の変化やストレス度によって循環は変わってきます。そして、身体を正常に保つために一時的に体調が崩れることもあります。ですから、体調が悪くなっても調子には、波があることを知っていれば心配は減ると思います。特に季節の変わり目や何か新しいことを始めた時などは、そのような反応が出やすいです。そして、そのような反応が出た時にあなたの身体は、体調を維持するために頑張っているのだと考えてみてください。

 

最後に、入れることよりも、先に出すことを考えてから行動してみてください。ただ、入れることも必要ですので出すことばかり考えないでください。その辺はしっかりバランスを考えて行動してみてください。

AUTHOR この記事を書いた治療師

  • オステオパシーでは、循環が悪くなると病気などの身体の不調が現れると考えています。ということは、循環を改善することが出来れば、体調を改善することが出来るということです。なかなか体調が改善しない時は、症状ばかりに目を向けるのではなく、身体全体の循環を改善することも必要だと感じてもらえればとおもい記事を書いてみました。