人はそれぞれ、生活環境や身体の大きさ、性別などの違いがあります。ですから、みんなが同じ健康法で健康を維持することや血液検査などで自分の健康を知ることなどはできないと私は考えています。
私達は、自分の体験を通して考えるのではなく、標準的な考えを中心に物事を考えることが多いです。それは、レントゲンや血液検査等の結果、人の情報や判断で自分の体調の善し、悪しを決めていることが多いです。確かに、レントゲンや血液検査等も体調を管理する上で大切だと思いますが、それ以外にも体調を管理する上で大切なことがあると私は思っています。
それは、レントゲンや血液検査などの検査結果が良くても身体の不調がある方もいれば、逆に、レントゲンや血液検査の検査結果が悪くても元気に動けている方もいます。矛盾していますよね。
それは、人によって生活環境、遺伝的要素、食生活、教育などの色々な条件で変わるからです。たとえば、二卵性双生児は同じ遺伝子ですが、全く同じ身体の状態ではありません。それは、同じように生まれても、兄弟・姉妹の関係が出来るために両親や周りの人からの扱いなどが違いや生活環境や人間関係、教育などの様々な違いなどが影響を与えるからです。ですから、同じ職場に勤めていても同じことにストレスを感じるとは限りません。同じ匂いを嗅いでも、いい匂いと感じたり、臭いと感じることもあります。
そんなの当り前ですよね。
そして、私達の身体は、これらの刺激により何かしらの反応を起こします。同じ刺激でも人により、快・不快は変わってきます。そして、刺激によって交感神経・副交感神経などが身体の環境バランスを保つために、心臓の拍動を変えたり、腸の動きを変えたりしています。また、同じ人でもその時の状況や体調によっても反応の仕方も変わってきます。たとえば、天気がよい日と悪い日、ストレスが溜まってない時、溜まっている時などです。
そして、頻繁に受ける刺激に対しては鈍感になったり、または、敏感になったりします。たとえば、ずっと同じ匂いを嗅いでいると、だんだん匂いが分からなくなったり、または、少し匂いがしただけで過敏に匂いに感じたりします。
私達の身体は、複雑なシステムや条件づけによって働いています。その複雑なシステムのお陰で体調を維持していますが、逆に体調を崩すこともあります。
ですから、他人と比べたり、検査結果だけで身体の調子を判断しないでください。オステパシーは、病院で行う検査とは違った方法で身体の状態を評価していきます。それは、身体全体の柔軟性やバランス、重心などを触診や視診などで身体を評価することで、病院の検査では分からないその人の身体の問題を見つけてきます。
最後に自分で身体の状態を判断する方法や健康法を見つけるにはどうしたらよいか?
それは、あなたにあった生活スタイルを自分で見つける必要あると私は考えています。自分がどのような時に体調が良く、体調が崩れるのかを知ることです。そして、自分の何処が身体の弱い所か知り、そこの体調が崩れた時は何かしらの問題が起こったと感じることです。体調が崩れた状態が続くようであれば、そのために生活習慣を変えることが必要な時です。ですから、普段の生活で自分の身体に興味をもって生活してみてください。そして、自分のことを知り、体調や生活環境に合わせて生活を変えていくこができると、身体は大きく変化していきます。是非、実践してみて下さい。
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